「させぼ振興券」の経済効果が67億4400万円

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「させぼ振興券」の経済効果が67億4400万円
長崎県佐世保市で2020年7月から実施された、「させぼ振興券」の経済効果が67億4400万円になったと、佐世保商工会議所は発表した。
「させぼ振興券」は2020年7月11日(土)~2021年1月10日(日)に実施され発行総額42億7800万円に対して99.82%が期限内に利用されその金額は最終消費額 42億7000万円となった。市内の食品スーパーでは期間中の8%が振興券による支払いだったことも報告されており、新型コロナウイルス感染拡大による、景気低迷を深刻化させずに済んだと思われる。
佐世保商工会議所がまとめた報告書によると、消費者の行動は15%のプレミアム率をフルに活用するものが多かった。15%割引きになると捉え、今まで購入を検討していた高額商品(家電など)を購入する事例。15%のプレミアム分、普段より高額な食事などを行い、同じ支払金額で少しの贅沢に使う事例があった。2020年7月は、佐世保市の定額給付金の支給とタイミングが近かったこともあり、生活費の「足し」にする行動より、プレミアム効果をプラスに転嫁させた様だ。
需要増加額 11億1000万円と計算され、発行額の26%もが、日常以上に消費されている。

スーパーなどでは、振興券による買い物に「お釣り」が出ないため、需要が低くても振興券の額面を無駄にしないように買い足すケースがあった。少額ではあるものの、需要喚起に繋がったと考えてもいいだろう。

「させぼ振興券」の最終消費額は42億7000万円、これに一次波及効果 12億3300万円、二次波及効果 12億4100万円を加算した経済波及効果は、67億4400万円になった。
この報告書には、「させぼ振興券」による需要増加額 11億1000万円から、いくらの税収効果が存在したか、記述されていないが、佐世保市としては「させぼ振興券」のプレミアム率15%全てが、負担になったとは考えにくい。
2021年の実施はまだ発表されてないが、2020年は早期に完売になり、購入希望社からの問い合わせが多かったため、プレミアム率を下げてでも実施する価値はありそうだ。

させぼ振興券2020発行事業報告書(抜粋)(2021-04-28 ・ 1740KB)

2021/6/2
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