英国ファッション界が、メーガン妃の王室離脱によって失った経済効果

政策/経済

イギリスのブランドコンサルティング会社「ブランド・ファイナンス(Brand Finance)」の推定によると、メーガンの王室入りは2018年、5億ポンド(約768億円)の経済効果を生み出す可能性があるとフォーブスは報じている。だが、これは始まりにすぎない。
公式行事や、メディアで紹介されるメーガン妃が身につけてたファッションが、飛ぶように売れるからだ。流行を拡める人をインフルエンサーと呼ぶが、メーガン妃は流行を作り出す人ということになる。

今までの英国王室の「妃」たちとは異なるバックグラウンドにより、新しい王室ファッション・ファンを増やす事が期待されている。そのバックグラウンドは、まさに21世紀のシンデレラストーリーだ。

1981年8月4日、アメリカ合衆国ロサンゼルス生まれ。身長は170cm。母親はアフリカ系アメリカ人、父親はアイルランド系オランダ人という国際色豊か。
アメリカ中西部の名門、ノースウェスタン大学で演劇と国際関係学を専攻し、在学中はアルゼンチンの米国大使館でインターンをしていた。

2002年、米ABCで放送されているドラマ『General Hospital(原題)』に出演し、女優デビュー。2005年には、映画『最後に恋に勝つルール』に出演し、テレビドラマだけでなく、映画界にも進出。2011年に出演したドラマ『SUITS/スーツ』(2011~)のレイチェル役が当たり役となり、知名度を上げた。

また、ホームレスの人々に無償で食事を提供するボランティア活動「スープキッチン」にも10代の頃から参加。2015年には、女性の地位向上を目的とする国連の組織「UN ウィメン」の親善大使に就任し、同年3月の国際女性デーにはニューヨークの国連本部でスピーチを行った。2016年には世界の子どもたちを支援する国際NGO「ワールド・ビジョン」の親善大使に就任し、ルワンダの「クリーン・ウォーター・キャンペーン」に参加した。

王室メンバーが非白人と結婚するのは初めてであり、メーガン妃と同様のアフリカにルーツを持つ女性にとって、真似したくなるファッションを身につける機会が多い。

2018年5月22日(現地時間)、バッキンガム宮殿で催されたチャールズ皇太子の70歳を祝うガーデンパーティに出席した折に、メーガン妃が身につけていた、英国ブランド「ゴート」のエレガントなペンシルドレスに「フィリップ・トレーシー」のハットと「ウィルバー・アンド・ガシー」のクラッチを合わせだった。この時のドレス590ポンド(約8万8000円)のドレスを求めて、多くの人が「ゴート」のサイトにアクセス! 即完売してしまっただけでなく、アクセスが集中してしまったため、サイトがダウンした。

それだけ注目度の高いメーガン妃が王室を離脱したことによる、英国ファッション界へのダメージは年間年間5億ポンド(約750億円)に上がると予想する英国ファッション誌もある。
コロナ禍でファッションアイテムへの需要が減っているだけに、この損失は大きそうだ。

2021/5/10
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