2020年の北陸経済が6017億円のマイナス影響

政策/経済

2020年の北陸の域内総生産は、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、実質-6.1%のマイナス成長と、年間を通じて全国の経済成長率(14.8%)を下回る大きな落ち込みとなった。特に2020年の第二四半期に前年比91.2%の落ち込みとなった(全国90.0%)。しかしその後の回復が全国平均を下回り、通年では北陸の落ち込みが全国を下回った。
その要因として、①全国よりも早い 2019 年初頭から経済減速が始まっており、米中貿易摩擦等コロナ以外の 要因も大きく寄与したこと。②新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う行動自粛により、個人消費が減退したこと。③コロナによる世界的な需要消失・サプライチェーン混乱の影響、および域内外での行動自 粛・観光客減少の影響を強く受け、製造業、運輸業、宿泊・飲食業、娯楽業・旅行業等の サービス業が大幅に減少したことを、北陸経済研究所は原因としている。

前年比で落ち込みが目立ったのは、製造業(-10.4%)、宿泊・飲食サービス(-22.7%)、運輸・郵便(-14.3%)であり、行動自粛、観光客減少による北陸経済へのマイナス効果は、観光産業からの波及部分も含めた産出額ベースで約 6,000 億円と、北陸各県の2021年度一般会計当初予算に匹敵する規模となった。

2021/4/28
北陸経済研究所調査より

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