阪神タイガース優勝の経済効果 関西地域に約620億7050万円

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阪神タイガース優勝の経済効果は関西地域に約620億7050万円

まだ6月に入ったばかりで、セ・リーグの優勝チームが阪神になるか否か定かではないが、もし調子よく優勝することが出来た場合の推定値という大前提で、日刊ゲンダイが関大名誉教授の宮本勝浩氏に依賴して算出した結果だ。
今後のコロナの影響が全く予測できないこと、毎年のセ・パ交流戦の阪神の成績が芳しくないこと、したがって、6月以降から夏場にかけての阪神の成績が全く読めないこと、試合数がどうなるかわからないこと、五輪によって状況がどう変わるかわからないことなど不確定要素が多い中での計算となった。
1試合平均の観客動員は約7946人と仮定。阪神球団と同一グループの阪急・阪神百貨店や、商店街などの優勝セールの売り上げは、68.5億円とした。その理由は優勝が決まる秋には、ワクチンも行き届き、百貨店や大型小売店、商店街の営業も活発化すると想定した模様。

優勝することによるファンの増加、阪神ファンによる増加消費額、放映権、広告料などの増加額、阪神グッズの売上、優勝パレードなどの消費額合計を319.3億円と推定。
これに一次波及効果、二次波及効果を加えて、経済波及効果が620.7億円と件計算された。

過去にもプロ野球チーム優勝の経済効果は計算されれ来た。
2018年ソフトバンクホークスが福岡県にもたらした経済波及効果は、約511億円とする調査結果を、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)が発表している。
同年リーグ3連覇を果たした広島カープの経済効果は、356億円にのぼるという試算を中国電力がまとめている。日本シリーズは19億円、優勝関連セールは27億円という数値を、事後の11月下旬に発表している。

2017年9月には、広島カープのリーグ2連覇による広島県内の経済波及効果は401億円とする試算を、前出の関西大名誉教授の宮本勝浩氏が出している。
2017年11月下旬に中国電力が試算した広島カープのリーグ2連覇による広島県内の経済波及効果は350億円だったと発表している。

この様に、経済効果は計算の条件設定で違いが出てしまう。
同じ2017年の広島カープの試算で50億円もの違いがあるが、関西大学宮本名誉教授の試算は、優勝が決まる前の9月であったことと、順位に応じて金利が上乗せされる地元のもみじ銀行の「カープV預金」の88億円が加えられていることなど、計算者の考え方で相違が出てしまうもので、単純比較をすることは出来ない。

2021年の阪神優勝経済効果は、どうなるか今後まだまだ変わる余地は大きく存在する。「阪神優勝」すら決まっていないのだから、当然だが。

日刊ゲンダイ「16年ぶり阪神Vなら経済効果は620億円」

2021/6/1
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