2026年7月20日(月・祝)~ 7月22日(水)に開催された「熊谷うちわ祭」では、例年通り75万人の来場者を集めた、経済効果.NETでは公開されているデータを基に、推定値を出来るだけ排除し、全国に約94億円の経済波及効果があったと試算した。
関東一の祇園祭と称される埼玉県熊谷市の「熊谷うちわ祭」は、毎年7月20日から22日までの3日間にわたり開催される八坂神社の伝統的な例大祭である。市街地一帯が大規模な歩行者天国となり、県内外から延べ約75万人もの観光客が訪れるなど、北関東の夏を象徴する一大イベントとなっている。
祭りの主役となるのは、市内12ヶ町が誇る精緻な彫刻や豪華な装飾で彩られた山車6台と屋台6台である。初日のJR熊谷駅前での初叩き合いを皮切りに、2日目は国道17号を勇壮に巡行し、市街地にお囃子の音が響き渡る。そして最終日の夜、お祭り広場に12台すべてが一堂に集結する「曳っ合せ叩き合い」で祭りは最高潮を迎える。夜空に揺れる無数の提灯の下、各町の引き手が鉦や太鼓の音を激しく競い合わせる光景は、観客を圧倒する迫力に満ちている。
かつて各町の商店がうちわを配って暑気払いや商売繁盛を願った歴史を持つ本祭では、近年「日本一暑い街」ならではの安全対策も進化している。給水所や救護所の増設、パーク&ライドの運行など来場者への配慮が徹底されるほか、クラウドファンディング等を通じた持続可能な運営も定着しつつある。江戸期から脈々と受け継がれてきた伝統の重みと、地域が一体となって支える熱き情熱が、熊谷の夏を力強く彩り続けている。
開催地の熊谷は、新幹線で東京都40分という利便性から、宿泊を伴う観光客は少なく、95%が日帰り客であると公表されている。そのため75万人の来場者という数字からは、やや少なく感じられる結果となった。

【参考文献】 一般社団法人熊谷市観光協会 事業計画書 一般社団法人熊谷市観光協会 令和5年度 収支予算書 熊谷市一般会計・特別会計実質収支に関する調書 埼玉県観光入込客統計調査結果 共通基準による観光入込客統計 旅行・観光消費動向調査 まちづくり熊谷「モバイル空間統計」
