2026年6月10日、建築家アントニ・ガウディの没後100周年の命日という歴史的な節目に、サグラダ・ファミリア最大のメインタワー「イエス・キリストの塔」の完成祝福式典が執り行われました。ローマ教皇レオ14世をはじめ、スペイン国王・王妃両殿下、同国首相らが参列。ミサには約8500人が集いました。
過去の例を振り返ると、2010年にローマ教皇がサグラダ・ファミリア教会を訪問した際には、聖堂外のスクリーンで中継を見守る観光客だけで3万6000人に上り、周辺の沿道を含めると約10万人のスペイン市民・観光客が法王のミサをその目に収めたと報じられました。
経済効果.NETでは、こうした数字に加え、サグラダ・ファミリア教会建設委員会の年次財務報告書、バルセロナ観光観測所の公式データ、カタルーニャ統計局による産業連関表をもとに試算を行いました。その結果、今回のミサが行われた6月10日1日だけで、日本円換算で約88億4000万円の経済波及効果があったと推計されます。
サグラダ・ファミリア教会には年間490万人もの観光客が訪れており、現在の入場料は標準で26ユーロ以上。訪問者の国別内訳はアメリカが最多の19.4%で、スペイン国内14.6%、フランス7.5%、イタリア7.2%、イギリス5.9%と続きます。なお、日帰り客の割合はおよそ7.3%と推測されます。これらのデータから1年間の観光客数は490万人、経済波及効果は、3246億円となりました。
設計者であるアントニ・ガウディは1926年、路面電車にはねられ、浮浪者と間違えられたまま息を引き取りました。スペイン内戦では設計図や模型の多くが失われましたが、それでも残されたわずかな資料とガウディの弟子たちの記憶を頼りに、バルセロナの市民や建築家たちはガウディの夢を100年以上にわたって受け継いできました。
バルセロナにはほかにも、グエル公園、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、グエル邸など、ガウディが手がけた個性豊かな建築物が数多く点在します。観光客がこれらを巡ることでバルセロナ全体に大きな経済効果をもたらしており、バルセロナ観光観測所の報告によれば、サグラダ・ファミリアを目的に訪れた観光客の平均滞在日数は2.6泊、約4日間に上ります。
【参考文献】 Junta Constructora del Temple Expiatori de la Sagrada Família Monthly monitoring report on tourism activity - April 2026 Monthly monitoring report on tourism activity - January / February 2026
