LGBT の経済への影響
アメリカ マサチューセッツ大学アマースト校で経済学を専門としているLee Badgett博士は2019年8月の論文で、LGBTの権利を認めることでその国の経済に大きなプラスになることを証明した。
LGBTの包含と経済発展の関係：マクロレベルの証拠（The relationship between LGBT inclusion and economic development: Macro-level evidence）というタイトルの論文は、査読付き学術誌World Developmentに掲載されている。この論文では、1966年から2011年までの132か国の法的および経済的データを使用し、LGBTの人に対する差別によって、労働機会の損失、人材不足、生産性の低下などを招いていることを証明した。LGBTの人への人権が制限されているという実質的な行為が、経済的ダメージになっているという。
この研究では、同性愛指向の法的認識に関するグローバルインデックス（GILRHO）を使用して、LGBTの人たちへの差別的な行為が、マクロ経済にどのような景況を及ぼしているか考察。LGBTの人たちを労働市場が、全く区別なく活用することに成功している国では、6％から22％GDPへプラスの影響を出し、人口1人に対して最大2000ドル（約22万円）もの影響があったと結論づけた。
少子高齢化が進み、今後の日本経済を活性化させるために、LGBTの人たちの労働市場への積極的登用が不可欠となるだろう。「道徳的に認められない」「種の保存に背く」などと、言っている場合では無い。
2021/5/20
