新型コロナ関連倒産 1872件 推定負債総額3179億円
帝国データバンクの発表によると、新型コロナ関連倒産は1875件となり、2021年になり1027年と増加傾向にある。2021年3月には177件が新型コロナ関連倒産となり過去最多になった。2020年11月以降の第3波による、年末年始の消費活動が減少し、年度末に向けて経営状況の悪化が顕在化したものと思われる。
2021年7月12日から発令されている緊急事態宣言中にも関わらず、感染の急拡大が続いているため、9月の半期決算時期に、倒産件数が増加する可能性がある。
新型コロナウイルスにより2020年4月7日に、1回目の緊急事態宣言が東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に出されて以降2021年7月末までに、様々な理由で倒産した会社は、1万5件でこのうち20%近くが新型コロナ関連倒産だった。
負債総額は、ホワイト・ベアファミリー(旅行業)の278億円を筆頭に、1000万円以下まで。1875件のうち312件は飲食業。186件は建設・工事業で186件、次いでホテル・旅行業の104件となっている。
これらの負債総額の合計は、3179億円と推定(経済効果NET)される。2020年4月以降に発生した倒産事例の平均負債額を単純に件数に乗じたもので、大雑把な推定値となる。
倒産の負債額は、債権者だけではなく、健全な経営を行っている、取引先にも影響を与え、その影響は、負債額の2〜3倍と言われている。このままでは、日本の飲食業、観光業は死に絶えてもおかしくない状況だ。
▷「新型コロナウイルス関連倒産」動向調査(帝国データバンク)PDFファイル