「サザンオールスターズ茅ヶ崎ライブ2023」経済波及効果179.5億円

音楽

2023年9月27-28日と9月30そして10月1日の4日間、神奈川県の茅ヶ崎公園野球場 で開催された「茅ヶ崎ライブ2023」と、日本全国273箇所で開催されたライブ・ビューイング、および関連グッズによる経済波及効果を、経済効果NET(代表:江頭満正)が、計算致しました。
その結果、神奈川県内でおよそ59億5600万円、全国で179億5700万円となりました。

サザンオールスターズ茅ヶ崎ライブ

【算出方法】
茅ヶ崎ライブは、1日23000人、4日間で92000人の観客を集め、チケット代金は11000円。ライブ・ビューイングは、全国273箇所で18万6500人以上を集客し、チケット代金は4800円。合計でおよそ19億円の入場料金となります。グッズの売上は、経済効果NETが過去に実施した、音楽フェスの実績を参考に算出しました。
茅ヶ崎ライブへの来場者は、日本全国からサザンオールスターズのファン分布と同率で来訪したと推定し、交通費、宿泊費などを算出致しました。交通費は、来訪者居住地区の県庁所在地から、茅ヶ崎まで公共交通機関の往復料金としました。来訪に伴う宿泊費などは、旅行・観光消費動向調査(国土交通省)と、各都道府県の観光統計で算出致しました。
事業費は、経済効果NETが過去に実施した、音楽フェスの実績を参考に算出しました。
経済波及効果は、産業関連表(2015年)を使用し算出いたしました。

サザンオールスターズ茅ヶ崎ライブ

【解説】
サザンオールスターズは、コロナ禍でネットワーク配信ライブにいち早く取り組み、様々な手法で活動を行ってきたが、45周年の今回は、ゆかりの地である茅ヶ崎でライブを開催。土日はライブと生中継を日本全国の映画館で行うというモデルに取り組んでいます。このライブ・ビューイングは、サザンオールスターズファンが、外出の主目的として映画館までの交通費、食事、買物なども行われる可能性が高く、日本各地で経済効果が生じる構造となっています。映画館も1人4800円のチケットが完売という好条件での取り組みとなりました。しかも、サザンオールスターズ45周年公式グッズの販売も同時に行うことが出来たため、粗利益率の高い興行となったと考えられます。
事業費は、茅ヶ崎ライブとライブ・ビューイングの合計で、およそ15億円ですが、経済波及効果はその12.4倍に該当する179億円となりました。秋田県で行われた大曲の花火大会129億2000万円(経済効果NET)、バスケットボールW杯63億円(日本バスケットボール協会)と比較しても大きな経済効果を、全国を起点として発生させたことに大きな意義があったと思われます。モノ消費から、コト消費への移行が鮮明となるなか、推しエコノミクスとして、この度のサザンオールスターズの興行形態は、とても意義があったものと考えられます。


経済効果NET 2023/10/1

関連記事

特集記事

TOP