横浜Fマリノス 2022年シーズン 経済波及効果263億7400万円

スポーツ

横浜Fマリノスは2022年シーズン10/29の浦和戦を残すのみとなった。
経済効果NETでは、Jリーグが開示している公式の観客動員数と、2021年2020年2019年のクラブ経営データを基に2022年終了時の経済波及効果を算出した。観客消費の交通費は、各試合対戦相手の本拠地から全観客の12%(過去の計算データから類推)と仮定した。また10/29の最終戦は既に開催された横浜Fマリノス16試合の平均18150人と仮定した。
その結果、県内日帰り観客27万1520人、県外宿泊観客3万7025人と算出。これを試合ごとに、対戦相手本拠地から公式戦開催地までの公共交通機関による定価で積算した。
観光消費額は、令和2年神奈川県入込観光客調査報告書から、宿泊費単価6557円、飲食費661円、お土産等602円(各1人1回)を採択。これに、県内日帰り観客27万1520人、県外宿泊観客3万7025人を積算して算出した。チケット消費は、2021年の「J1クラブ決算一覧」から、2020年と2021年の総観客数を勘案して算出。対戦相手チームの消費額は、本拠地から選手・コーチおよびフロントスタッフ合計で35人が横浜Fマリノスの試合会場までの交通費と、遠方の場合には宿泊費を加えて計算した。事業収入とチーム運営費は、「J1クラブ決算一覧」2021年の数値をそのままとした。
その結果直接消費額は、およそ129億3750万円となり、一次波及効果と二次波及効果を加えると全国に263億7400万円の経済波及効果があると推定される(2015年産業関連表(最新))。

楽天イーグルスの経済波及効果を宮城県が計算している。それによると2016年は213億円と、2022年の横浜Fマリノスより少ない。それはチームの経営データを加えているか否かによる。宮城県は、経済効果NETの算出方法の「観客消費」のみをチームによる経済活動としているが、経済効果NETが行った横浜Fマリノスの計算には、グッズ売上、対戦相手宿泊・交通費、スポンサー収入、Jリーグ分配金、チーム運営費など、Jリーグが公式に開示しているデータを加えている。これらは、横浜Fマリノスが存在していることにより、発生した経済活動であり本来加算されるべきだ。しかしプロ野球チームはこういた経営数字を開示しない慣習があるため、宮城県も正確なデータを加えなかったと考えられる。

横浜Fマリノスの経済波及効果による税収効果は、神奈川県の都道府県税で1億2300万円市区町村税で1億1200万円になる。県外観戦者による宿泊費・交通費まで加えると、大きな存在であると言えるだろう。
※より正確にするためには横浜Fマリノスからデータ提供を受ける必要がある。経済効果NETとしては、推定値ではなく実測値として修正版を公表する予定だ。

楽天イーグルス経済波及効果
神奈川県観光統計

経済波及効果算出明細(単位:百万円)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

関連記事

特集記事

TOP