2022年3月3日に亡くなった西村京太郎氏は、「十津川警部シリーズ」「トラベルミステリー」など推理小説家として、647の著作を残した。その殆どが文庫形態で発売されており、1冊単価は1000円以下であった。この小説を原作として200以上のテレビドラマが制作され、ニンテンドーDSなどでゲーム化もされた。
経済効果NETでは、西村京太郎氏の偉業を経済効果として独自に計算した。
2000年9月26日に西村京太郎氏が「徹子の部屋」に出演した際に、「作品は440を超え、2億数千部という総売上」と紹介されていた情報から、書籍の販売部数を算出した。西村京太郎氏が書いた647作の販売価格を確認した。
その結果、書籍だけの直接効果は、3076億1800万円、一次波及効果は2153億3200万円、二次波及効果は553億7100万円となり、合計の経済波及効果は5783億2100万円となった。
これに、ドラマ、ゲーム、記念館などの効果を加えた総額は、
直接効果 3076億1800万円
一次波及効果 2153億3200万円
二次波及効果 553億7100万円
経済波及効果総額 5783億2100万円
と算出した。
一人の作家として、素晴らしい偉業であることは、間違いない。
21世紀の日本では、生活水準が上がり、物欲は減少し、コト消費が盛んになっている。
コミックスやアイドルなど「推し」への消費だ。
西村京太郎氏という1人の作家が生み出した小説を起点とするコンテンツは、まだまだ経済波及効果を拡大し続けるだろう。
西村京太郎氏の偉業を、金額に置き換える不躾をお許しいただきたい。
氏の作品を読み返しつつ、ご冥福をお祈り致します
▷西村京太郎氏著作(Wikipedia)