2020年1回目緊急事態宣言 経済ダメージ9兆266億円
2020年4月7日~5月25日に掛けて発出された、コロナ1回目の緊急事態宣言の個人消費の減少による経済損失効果は、9兆266億円であると経済効果NETで算出した。
総務省統計局家計調査-家計収支編を元に、経済効果NETで1人あたりの消費額推移を計算した(下記グラフ)。3月より学校の一斉休校が要請さて、緊急事態宣言により、不要不急の外出制限がされた。その結果前年比で4月は1万3237円、5月は2万592円の減少であった。この減少額を日本人口にあてはめると、4兆2994億円の消費減少になる。
GWの旅行、外食は自粛が求められ、百貨店や映画館も営業を自粛してたため、消費する機会を失ったと言っていい。4月中旬から家計向けに10万円を配る特別定額給付金の支給が行われていたが、消費に回っていないことが政府のデータからは読み取れる。
この消費減少は、様々な産業にダメージを与えた。外食をしなくなったことで、食肉や鮮魚の売れ筋が変化し、単価が下がった。居酒屋では営業時間短縮などに伴ってアルバイトが解雇された。タクシーの需要が減少し、燃料やタイヤの消費が減少、仕事がリモートになったことでスーツの需要が減少し、繊維産業にダメージが及んだ。この様に、消費者が直接購入する先に存在する産業ダメージ(波及効果)を含めると、9兆266億円にまで膨らむ。
4月7日~5月25日の49日間で9兆266億円ということは、単純計算をすると、1日1842億円のダメージがあったことになる。
>総務省統計局家計調査-家計収支編(WEBサイト)