ドイツのラムシュタイン米国空軍基地約 経済効果 約3,000億円

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ドイツのラムシュタイン空軍基地が地元に与える経済効果は非常に絶大で、地域経済の「大黒柱」と言えるほどの規模を誇る。ラムシュタイン空軍基地周辺は、軍人や軍属、その家族を含めると約5万人以上が暮らす「アメリカ国外で最大のアメリカ人コミュニティ」を形成しており、その巨大な人口が地元にお金を落としている。

ラムシュタイン空軍基地を管轄する第86空輸航空団は、定期的に公式の「Economic Impact Statement(経済効果報告書)」を発表している。この報告書では、基地が地元に落とす金額が年間約20億ドル(約3,000億円超)規模であると繰り返し試算されている。ドイツ側の地元経済団体や行政機関も、米軍が地域経済に与える影響を極めて重要視し、独自に調査や提言を行っている。地元への直接的・間接的な経済効果は、年間15億〜17億ユーロ規模に達すると指摘されている。カイザースラウテルン郡や近隣地域の小売業、飲食業、不動産賃貸業にとって、米軍コミュニティは「最大の顧客層」として認識されている。

「アメリカ軍側の公式試算」と「ドイツ地元経済界のデータ」の双方が、年間20億ドル(約15〜17億ユーロ)規模の巨大な経済効果で一致している。

1. 給与および住宅手当 (約11億ドル)
・地元ドイツ人従業員(ホストネーション従業員)の給与の「100%」
・退役軍人の年金(軍人恩給)の「100%」
・基地外に住む軍人の給与の「40%」
・基地内に住む軍人の給与の「15%」

2. 建設・サービス・物資調達の支出(約3.8億ドル)
・基地の維持・運営のために、直接地元企業や業者に支払われた契金額
建設費;基地内の軍事施設建設、軍人家族向け住宅の整備、運用・保守工事など
サービス費: 地元業者とのサービス委託契約や、TRICARE(米軍医療保険)を通じた地元医療機関への支払いなど
物資調達費: 基地内の売店や医療施設で必要な備品、その他機材の調達費用など

3. 間接的な雇用創出効果(約7億7,100万ドル)
基地という巨大な消費市場が存在することで、地元のレストラン、小売店、不動産、サービス業などに生まれた「間接雇用(約13,908人分)」の経済的価値を、公式の乗数モデルを用いて算出した推計額

※計算方法(乗数効果): 米空軍の公式マニュアル(AFMAN 65-506)で定められた乗数(Multiplier)を用いて推計

<参考文献>
[1] 86th Comptroller Squadron, Kaiserslautern Military Community – Ramstein Air Base “Economic Impact Statement”
[2] Kaiserslautern American “ABC in KMC: Time travel in Kaiserslautern — part 4”

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