京都観光総合調査令和6(2024)年によると、日本人観光客4千518万人、外国人1千88万人で、消費額は日本人1兆553億円、外国人8千522億円、合計で1兆9075億円と、過去最高となった。これに波及効果を加え約2兆989億円と京都府が試算している。
年間観光客数は5,606万人と、2023年の5,028万人から増加し、コロナ禍前の水準を超える勢いを見せた。内訳は日帰り客が3,976万人、宿泊客が1,630万人である。宿泊客のうち外国人は821万人を占め、全体の約半数に達しており、インバウンド需要の急速な回復と拡大が示された。宿泊施設の延べ宿泊数は2,754万人泊で、平均宿泊日数は1.69泊となった。これは観光滞在の短期性を示す一方で、長期滞在化の余地もあると分析されている。
2024年の京都市における観光消費額は1兆9,075億円に達し、前年(2023年)の1兆5,366億円から大幅に増加した。特に外国人観光客による支出が8,522億円と過去最高を記録し、日本人観光客の支出1兆553億円と合わせて総額を押し上げた。これにより算出された経済波及効果(生産誘発額)は2兆989億円となり、観光関連産業が広範な経済活動を牽引していることが明らかになった。この数値は観光産業の裾野の広さを示し、宿泊・飲食・交通・小売など多方面にわたる波及効果が確認されている。
外国人宿泊客数は前年比153%の821万人と急増した。国別では中国(183万人)、アメリカ(125万人)、台湾(85万人)、韓国(63万人)、オーストラリア(39万人)が上位を占めた。地域別ではアジアが約52%、北米18%、ヨーロッパ18%と続き、欧米からの来訪比率も拡大している。平均宿泊日数は全体で2.2泊程度であり、特に簡易宿所や住宅宿泊施設利用者ではやや長期化する傾向が見られた。これは多様な宿泊形態の選択が進んでいることを意味する。
2024年の京都観光は、過去最高水準を記録した。外国人観光客の急増が全体を牽引し、特に中国・アメリカ・台湾・韓国からの訪問が顕著であった。観光客数5,606万人、宿泊客数1,630万人の規模は国内外で圧倒的であり、修学旅行や国内観光客の存在も依然として重要である。一方で、混雑や物価高といった不満も浮上し、持続可能な観光の推進と受け入れ体制の改善が今後の課題とされる。総じて、京都観光は都市経済の基盤であり、国際的な観光都市としての地位を確固たるものとしたと言える。