NHK大河ドラマ「いだてん」（2019年1月から12月）で大きく紹介された金栗四三氏関連の経済効果が続いている。
金栗四三氏は、日本のマラソン選手、学校教員。青壮年期にオリンピックのマラソン競走に日本代表選手として参加し、また裏方としても各マラソン大会や東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）の開催に尽力「日本マラソンの父」と称される人物だ。
大河ドラマ放送開始前には、日本銀行熊本支店が2019年にNHKの大河ドラマ「いだてん」が放送されるのを契機に観光客が増え、熊本県で102億円の経済波及効果が見込まれると発表していた。
熊本県玉名市は2020年6月に、金栗四三氏目的の観光客が21万人増加し、これによる経済効果を11.7億円と発表していた。
これに対し、2020年1月13日で閉館した「金栗四三ミュージアム」と、2021年3月28日で閉館した「金栗四三生家記念館」を中心とした経済効果を約6億円と発表した。２つの施設に合計17万4000人が来場し、単純計算すると1人あたり3448円であった。熊本県の日帰り観光客6303円（※）（交通費1296円、土産2003円、飲食代1917円、入場料908円、その他180円）であることを考えると妥当に見える。
※平成31年(令和元年)熊本県観光統計表 5. 観光消費額 (1) 日本人・外国人別観光消費額より
2021/4/19
