経済効果NETでは、独自に三浦知良選手が横浜FCに在籍した間における経済波及効果を算出した。
三浦知良選手が横浜FCに入団したのは2005年から。それ以前の横浜FCホームゲームの平均観客数(2001〜2004年J2期間)は3611.7人だったが、三浦知良選手入団直後の2005年には5938人に急増している。この年三浦知良選手は16試合1186分出場し4ゴールを決めている。
この観客数増加の50%を三浦知良選手の加入により、その効果が出場した試合だけにあったと仮定すると、16年間で228,822人の観客を増加させた計算になる。
横浜FCのチケット平均は1312円(2020年度クラブ経営情報開示資料)
グッズ購入額は1人平均675.8円2020年度クラブ経営情報開示資料)
会場内での飲食などは1人平均1309.3円2020年度クラブ経営情報開示資料)
それ以外に、サッカー観戦のための交通費、スタジアム外での飲食・買い物などは横浜市文化観光局によると1人あたり7746円だった。
三浦知良選手の横浜FC在籍17年間における直接消費は、およそ25億2690万円となった。この金額に波及効果を加算すると47億510万円(2015年神奈川県産業連表)であり、1年あたりおよそ2億7700万円もの経済効果を横浜市にもたらしていた計算になる。
三浦知良選手は、1986年にサンパウロ州のクラブであるサントスFCと自身初のプロ契約を締結してから2022年現在まで36年に渡ってプロサッカー選手を続け、世界最高齢での得点記録も保持している。
サッカー界のレジェンドとなって尚、現役選手にこだわり続ける姿に刺激を受ける人も少なくないだろう。
彼の偉業を、経済効果という数字で示してしまうと、奥行きが無くなり薄っぺらく見えてしまうかもしれない。ご本人には失礼だが、年間3億円近い経済効果を、横浜市に出してきた事は素晴らしい実績ではないだろうか。
▷2020年度クラブ経営情報開示資料(PDFファイル)