新型コロナウイルス感染拡大により、大きなダメージを受けた旅行業界への、回復策として「GOTOトラベル」「県民割」「全国旅行支援」が実施されてきた。
「全国旅行支援」は2022年の秋から実施され、割引率は一律40%、割引上限は宿泊・交通費合計で8000円だった。
観光庁によると、「Go To トラベル」の1人泊あたり支援額の実績は約 6,150円(1)だった。また「Go To トラベル」では約1.3兆円の予算額のうち約5,400億円が旅行支援に充てられたが、「全国旅行支援」では、「新たな Go To トラベル事業」予算の一部である5,600億円に加え、県民割の予算(3,300 億円)の残額が加算される。
「全国旅行支援」の経済効果を推定するために、「Go To トラベル」の実施データを丁寧に分析している。
Go To トラベルの実施期間中に旅行した人のうち、74.1%が同事業を利用。
Go To トラベルによる増額は平均11,900円(大人一人1回あたりの旅行)だった。
Go To トラベルによる「経済波及効果」は1カ月あたり0.2 兆円(実施期間の総額は1.2兆円、GDPベース)程度であったとみられる。
これらのデータから、
全国旅行支援が2022年10月初めから2023年3月末まで実施される場合、実施期間全体で2.0兆円程度の経済効果が期待される。と発表している。