IRは、国際会議場や展示場、ホテル、レストラン、ショッピングモール、エンターテイ
メント施設、カジノなどで構成される一群の施設で、民間事業者が一体的に設置し、運営す
るものを言う。
大阪府の収入見込額 約 1,060 億円(年間)だ。これは全額大阪府の収入となり、住民福祉の増進や持続的な成長に向けて活用される予定だ。
大阪湾の人工島「夢洲(ゆめしま)」に、49.2 万平米の土地に、約 7,800 億円の建築費を投じ、年間の来訪者を2000万人、総売上5200億円と見込んでいる。このうち4200億円がカジノなど、ゲームによる収入だ。
経済波及効果は、1兆1400億円と大阪府は試算している。波及効果を含めて1人あたり5万7000円で、妥当な金額と言えるだろう。
これだけの施設が大阪に誕生し、日本人はもちろん訪日外国人が集まる施設が生まれれば、素晴らしい。だが年間2000万人の来訪者が大幅に減少することになると、致命的だろう。パンデミックや、紛争など、不確実性の時代に35年先を見越した大型投資は、まさにギャンブルだ。日本国内には箱物行政で、赤字をたれながす施設が多い。そうならないことを祈りたい。