Green Carbon株式会社によると、2023年9月から、ベトナム国営企業と連携し、約30,000haの水田圃場において、AWD*と呼ばれる水管理によるメタンガス削減プロジェクトの組成を実施。
まだ、各地域の土壌性質や灌漑設備の整備状況に関する調査は不十分であるものの、もしベトナム国内の水田面積は約700万haでAWDが実施された場合には、現在よりメタンガスの発生が減少する。メタンはCO2の25倍もの温室効果がある。
経済効果に計算には、1haの水田で、CO2換算すると6トンに相当するメタンの排出削減が可能だと試算。1トンのCO2削減効果を先進国などに販売した場合、2000円になるとして計算している。
この経済効果計算は、ベトナムの水田で100%AWDが実施された場合で、かつ収穫量が同じであること、AWDを行うためのコストが含まれていないことが気にかかる。
波及効果は全く計算されておらず、CO2削減効果取引で得られる「売上」の合計だ。
※AWD(間断灌漑)水田への水の供給を、定期的に止め、水田を乾燥させる期間と、水を供給し水田状態とを繰り返す、農業の手法
▷AWDメタン削減効果論文
Chidthaisong, Amnat, et al. “Evaluating the effects of alternate wetting and drying (AWD) on methane and nitrous oxide emissions from a paddy field in Thailand.” Soil Science and Plant Nutrition 64.1 (2018): 31-38.