8月20日金曜日より、新潟県苗場でフジロック・フェスティバルがスタートした。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中ででの開催となったが、フジロックは国が定めた基準以上の対策を講じての開催となった。
2020年はコロナで中止になったため2年ぶりの開催となる。8月27日金曜日より開催予定だった、Sweet Love Showerの中止が発表された。
開催地の新潟県湯沢町町長は、「賛否両論あり、その中ではジレンマがあるが、“感染者が出ない”そういうイベントにしていくことを目指し、町としてできることはしっかりと対応していきたい」とコメントを発信している。
フジロックの経済効果は、コロナ前の2019年は233億円を超え、日本屈指の音楽フェスであることは間違いない。2021年は観客数の制限また、既購入者に対し、いかなる理由でも払い戻しを受け付ける体制を取ったこと。会場内でアルコール販売をしないことなどで、大きく経済効果は少なくなったが、それでも117億円の経済波及効果が見込まれる。
特徴的な事柄は、コロナ対策費だろう。5000人近い、全てのスタッフにPCR検査を実施し、新潟県の会場に入る前には抗体検査を実施し、観客には、希望者全員に抗原検査キットを送付し、会場ではその場で結果を確認出来る抗原検査場を設置し、全ての観客に抗原検査を実施する体制を整え、コロナウイルスを新潟県に持ち込む可能性を出来る限り低下させた。またスタッフが長期間会場で準備を行うため、最も長いスタッフは1ヶ月以上前から現地入りし、開催日には膨大な人数になる。
会場の苗場プリンスホテルは、期間中満室となり、周辺の宿泊施設も予約が多く入る。苗場地区はスキーリゾートであり、夏場は休業している宿泊施設もある。また数万人の観光客を受け入れられる、宿泊施設もある。苗場の観光従事者にとっては、フジロックは大事な営業機会だ。
賛否色々な意見が飛び交っているが、この感染状況の中で、大規模なフェスを開催したことは、音楽業界に大きなインパクトとなる。成功裏に終わることを祈ってやまない。