香川音楽フェス中止 経済損失50億円以上 MONSTER baSH

音楽

開催を4日後に控えた、MONSTER baSHが、突然中止を発表した。主催者は「香川県知事より開催を実施しないようにとの要請を受け、中止を余儀なくされました」と発表。香川県を含む10県が、20日から「まん延防止等重点措置」の対象地域に追加されたことが主な要因だ。香川県は、大規模音楽フェスに中止要請を行ったが、経済的な保障は現段階では行わない方針だ。4日前となると、アーティストへの契約違約金は勿論、ステージ制作、会場整備なども全て終わっており、多くのスタッフが現地で仕事をした来た事に対する支払いも多い。

飲食店への時短要請に経済的な保障はあるが、音楽イベントに対して保障がゼロというのは、あまりに一方的な感がある。民間企業の営業活動を、行政の命令で中止させ、その被害に関しては何の責任も取らない香川県。音楽ファンと、出演予定だったアーティストの憤りは想像を超えるものだ。

経済効果NETは2016年に現地調査を実施していた。2016年時点での経済波及効果は、38億5400万円。この金額以外に、急な中止によるキャンセル料金、契約違約金、飲食店に関しては既に仕入れた食材の破棄など、50億円を超える損害になったと推計出来る(荒吐、ロックインジャパンの損害状況から独自推計)。

5月には、JAPAN JAMが千葉県で、VIVALA ROCKが埼玉県で開催されているが、クラスターの発生は確認されていない。2019年コロナ前と全く異なるルールで開催され、観客の厳守している事実を香川県知事は知っているのだろうか。香川県と言えば「ネット・ゲーム依存症対策条例」でこどもは1日当たりの利用時間を60分までと定めた。これに対して憲法違反であると起訴され現在も裁判が続いている。感染防止策として、大型イベントの開催に、警告を発することは理解出来るが、何の保障もせず中止にした損害を全て民間企業に責任を負わせる事を、県知事が行っていいのだろうか。政府はいつでも「保障とセット」と公言しているが、それに反する行動に驚きを隠せない。

MONSTER baSH公式サイト

2021/8/18
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