京都大作戦中止 経済損失 18億4000万円以上
京都大作戦2週目7月10日、11日に関して中止(延期)の発表があった。「地元の方々より2週目の開催を懸念、不安視する様々な声」そして、「先日から続いております悪天候、それに伴う交通障害」が原因であると、公式HPで主催者が開催の前日に発表した。
京都大作戦は、舞妓をデザインしたTシャツが特徴的で、来場者の多くがこのTシャツを着ている。地元の方々も、京都大作戦の参加者であることの見分けが付きやすい。SNSによると、マナーの悪い少数の来場者がいたとも書かれている。
京都大作戦は台風などの悪天候で、止む無く前日に中止発表を行った歴史もある。チケットの払い戻しはあるが、宿泊施設や交通機関など、前日では払い戻しが出来ない可能性もある。
経済損出の算出にあたっては、2016年に現地会場内で来場者に対して実施したアンケート調査データ、主催者から提供いただきました「企業秘密」に該当するデータを、2021年の経済状況に合わせて計算を行った。
観客数は、京都府が出しているイベント開催自粛要請に書かれている、観客上限5000人として計算を行った。また、宿泊施設、シャトルバスなどは、既に準備が終わっており、食材や、車両の確保は終わっているため、売上を失うだけではなく赤字になると思われる。この準備済み仕入れ額も、今回の経済損失には加算した。
その結果、2日間の経済損失は18億4000万円だが、このうち宿泊業、飲食業、サービス業など観光産業へのダメージは6億37600万円にのぼる。コロナ禍で観光産業の経営が逼迫している中、京都大作戦による観光産業への貢献は大きかったと思われる。
会場周辺の飲食店、コンビニなど、京都大作戦に向けて普段より多めに仕入れていたと思われるが、算出論拠が不確実のため、加えていない。つまり損害は計算外にもっと存在し、金額も大きくなっていると考えられる。
音楽フェスティバルの中止が相次いているが、現在開催に向け準備を進めているイベントに、問題を乗越えて開催して欲しいものだ。オリンピックで「アスリート・ファースト」と言うのなら、音楽イベントに向けて「アーティスト・ファースト」と政治家に言って欲しいものだ。
▷公式サイト{2週目開催中止(延期)のお知らせ (2021/07/09))